キム・ジョンミ(김정미)について

最近、キム・ジョンミ(김정미)という歌手を知って、結構な衝撃を受けた。
はじめて聴いたときから、「なにこれ?」という感じで、昔につくられたという印象はしても、けっして古さを感じさせはしない音に引き寄せられた。繰り返し、頭の中でリズムがリフレインされたのは久しぶりのことだった。
調べてみると、70年代初め、韓国におけるサイケデリック・ロックの創始的な位置にある存在だということがわかった。当時すでに有名になっていた、(これまた「韓国ロックの父」と呼ばれる)シン・ジュンヒョン(신중현)とタッグを組むことで一躍有名になったのだという。
けれども時はパク・チョンヒの維新体制下。シン・ジュンヒョンが体制に反抗的な態度を取ったことから一夜にして音楽界から「干されて」しまった…というか、実際に監獄に送られてしまうのと同時に、キム・ジョンミもメジャーな世界からは姿を消し、さて今はどうやって暮らしているのかすら、インターネットを調べてもわからない状況だ。

なかでも、「お日さま(햇님)」という曲がとてもとても、良かった。
なんといえば良いのだろう。甘いかなしさ、あるいはやさしいさみしさというか。
ぽかぽかと日当たりの良いところにいながら、なぜか涙があふれるような感じ。
でもそれでいて、感傷に浸るのではなく、きっと前を見据えている感じがする。


「お日さま」



白い波の上に 赤く映る
お日さまの国へ 私たち来ているね

丸く昇る日 微笑みながら昇る日
高い山の上から私に手を振るよ

暖かいお日さまのそばで 私たちは生きているんだね

静かなこの場所で 飛ぶ小鳥たちが
私のために 歌を歌ってくれるよ

なんてすばらしいのだろう 太陽の光がきらきらしてるね
顔に日があたって 空を見上げたら 虹がかかって…

お日さまに会いに 私と一緒に飛んで行こう
永遠にこの場所で あなたと手をつないで

お日さまを見ながら 仲良く暮らそう


ちなみに、彼女について調べてみると、やはり魅力を感じる人もたくさんいるようで、とりわけ以下のブログ記事は興味深く拝読・参照させていただいた。
【korean-psyche】 Kim Jung Mi (김정미)
Kim Jung Mi のこと (1)」 http://sea.ap.teacup.com/sekifu/43.html
Kim Jung Mi のこと (2)」 http://sea.ap.teacup.com/sekifu/46.html
Kim Jung Mi "Now" 全詞訳」 http://sea.ap.teacup.com/sekifu/39.html


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